Index
- 第壱話 the ring of a bell
12/01/16
- 第肆話 an old story
13/04/30
- 第伍話 a new story
13/04/30
- 第玖話 lost memory
13/05/04




本当なら、その必要はなかった。
しかし、百聞は一見に如かずと。
実際に血を吸われれば、
さすがに理解るだろう、と。
那由他は彼女の首に牙を突き立てた――。







「……迅?」
「主……あの娘、何者ですか。
巫女? 人間? 嘘でしょう?」
うおぅ、うおぅ、と泣きながら愚痴る狼と、
機嫌良く笑うチエを前に、
那由他は、顔を引きつらせながら
黙り込むしか、なかった――。


