

「――殿下」
「……うむ。して、どうなのだ? その後の様子は」
「は。どうやら状況はあまり芳しくないそうで……」
「代替わりの時は近い、か」
重々しい溜息と共に小さく呟きを漏らし、男は改めて伝令役に告げた。
「侯に、使いを出せ。それと――」
「――それと、あれらを呼んでくれるか。そろそろあれらにも覚悟を決めて貰わねばならぬ時期が来たようだ」
「――御意」
第1話「予兆」冒頭より

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「――殿下」
「……うむ。して、どうなのだ? その後の様子は」
「は。どうやら状況はあまり芳しくないそうで……」
「代替わりの時は近い、か」
重々しい溜息と共に小さく呟きを漏らし、男は改めて伝令役に告げた。
「侯に、使いを出せ。それと――」
「――それと、あれらを呼んでくれるか。そろそろあれらにも覚悟を決めて貰わねばならぬ時期が来たようだ」
「――御意」
第1話「予兆」冒頭より